教えてまもるくん10

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第10回 擁壁がある土地の売買

擁壁がある家や土地は、傾斜地に位置していることが多く、見晴らしが良いといった利点があります。その一方で、『階段の上り下りがつらそう』、『造成費や管理費が高そう』、「もし擁壁が崩れた時に他の人に迷惑がかかるかも」、といった理由から、購入をためらうという話をよく聞きます。

実際に、不動産業者に聞いたところ、同じ地域で高低差がある土地と高低差がない土地では、売買金額が倍近くも異なることもあるそうです。

安全な擁壁は売却への影響はない?

一般的に、擁壁の安全性が気になってしまい、擁壁のある家や土地の人気が低くなるということがあります。しかし、すべての擁壁が危険という訳ではなく、安全な擁壁もあります。
そのため、安全性が確認された擁壁がある場合、擁壁自体が売却のマイナス要因になることはありません。
ポイントは、専門家が行う「調査」を通じて、擁壁の状態を確認し、そして、専門家から「安全性を証明する書面を発行」してもらうことです。擁壁の安全性が証明された土地は、見晴らしも良いため、高値で売却されています。

見晴らしが良いということは?

高低差がある土地のメリットは、見晴らしが良いだけではなく、道路や隣地の視界から外れるため、プライバシーの確保や防犯面でも優れています。外界からの視線を完全にシャットアウトしてしまえば、プライベート空間の確保にもつながります。テレワークが増える中、このような需要も増えているようです。

安全性が確認できない擁壁だった場合には?

安全性が確認できない擁壁がある場合は注意が必要です。擁壁が決壊すると、大きな事故につながりかねません。
土圧に耐えれるように設計・施工されているかどうかが、擁壁の安全性を確認するうえで非常に重要ですが、2000年(平成12年)以前に家が建てられた土地には、安全性が確認できない擁壁が数多く存在しています。その理由としては、当時、建築確認申請において、擁壁の安全性に対する裏付けが求められていなかったからです。
このため、擁壁の安全性が確認できないと家が建っても壊れるかもしれない…といった心情・不安感から、古い擁壁を壊して擁壁を新しく作り替えたり、補修工事を行ったり、といった必要に応じた工事の実施が必要になります。

このように、高低差がある土地の価格が下がるのではなく、安全性が不確かな擁壁が気になることが、購入をためらう理由として挙げられます。『擁壁の安全性がわからない土地は、みんな怖いんだ。』ということです。
事故が起きない安全な擁壁が一番大事だ、ということですね。

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