教えてまもるくん01
第1回 擁壁とは?
「擁壁」=「ようへき」と読みます。
擁壁とは、簡単に言えば、土を受け止めているちゃんと作られた壁のことです。土木工事で作られるもので、何百年も前から作られています。
身近にあるもので、山間の道路の横にある3mの高さのコンクリートでできた壁や、学校など高台にできた建物の土台となっている土を支えている壁などです。お城の石垣も実は「石積擁壁」という擁壁です。
日本は、山と海に挟まれているので、たくさんの擁壁に囲まれて生活しています。
コンクリートでできたものや石でできたものなど多種多様とありますが、どれも、専門家の先生たちが、考えて考案した擁壁を職人が現実に作っていって出来ています。
中には、見よう見まねで職人ではない人が作った擁壁や、土を受け止める為に作ったわけではないが、長い年月を経て、今では土を支えているものなど、ちゃんとした擁壁ではないものもあって、壊れたり、事故が起きたりと危険もたくさんあります。
小学校の通学路や隣の家の擁壁など、人身事故にもつながりかねないものもたくさんあるので、普段から注意して見ておくことや、点検などが必要になります。大雨の日や地震の直後などは、擁壁に近づかないようにしておくことも大事です。
大丈夫かな?と思ったら近くの専門家に相談してください。
よく間違える擁壁(ようへき)と塀(へい)の違いですが、擁壁は、土をその場にとどめる為に作られたものになるので、コンクリートの片方は土に埋まっています。塀は、仕切りや柵を目的に作られていることが多いので、前も後ろも土に面してはいないものです。
擁壁と塀の合体で、半分から下は土に面しているので擁壁、半分から上は、土に面していないので塀という扱いになります。
擁壁と塀では、計算方式や考え方が違うので、見た目は同じでも、つくりは全く違うものになります。間違えて塀を擁壁のように使われる場合は事故につながりますので、心配な場合は専門家にご相談ください。