今回ご紹介するのは、日本の不動産業界の健全な発展を見守りサポートするハトマーク支援機構様です。2022年から日本擁壁保証協会と業務提携し、擁壁保証「擁壁まもるくん」を提携商品として導入、サービス紹介を行っています。

擁壁保証「擁壁まもるくん」を提携商品として取り入れた背景、これまで抱えていた課題、今後の取り組みなどを一般財団法人ハトマーク支援機構の 津村 義康 代表理事（理事長）にうかがいました。

不動産業界の健全な発展を見守る組織

Q：ハトマークグループ、及び、ハトマーク支援機構の事業内容についてお聞かせください

ハトマークグループは、消費者が安心・安全な不動産取引を行うこと、そして全国の不動産会員業者の事業をサポートし、不動産業界の健全な発展に資することを目的に事業展開している組織です。 

ハトマークグループの構成は、不動産業界の中では最大の団体組織である全宅連をはじめ、宅建協会・全宅保証・全宅管理・ハトマーク支援機構等の団体です。 グループの一員であるハトマーク支援機構は、全宅連の会員である宅建協会と、その傘下会員事業者・従業員のために、実効性ある支援等をスピーディーに実施する組織として、2013（平成25）年1月23日に設立しました。

「擁壁保証」で安心安全な不動産取引が実現可能に

Q：擁壁保証「擁壁まもるくん」を提携商品にした背景をお聞かせください

日本の国土は約70%が山地や丘陵地です。そのため、多くの建築物が擁壁の上や側面に接した状態で建てられています。
擁壁付き不動産のメリットは、日照・眺望の良さです。さらには他の不動産と比較すると格安に購入できる点にあります。
一方で、デメリットもあります。自然災害などで擁壁関連の事故が発生することもあり、修復工事には多額の費用が必要になるケースもあります。そのため擁壁の安全性が確認されていない物件は、敬遠される傾向にあり、売却することも難しいのが現状です。

擁壁があるからといって全ての物件の売買に支障があるわけではありません。法的規制に遵守していること、安全性が十分に確認できれば問題はありませんが、擁壁付き不動産にはリスクが伴うと思われがちなこともこれまでの課題でした。

このような課題を克服するために、擁壁保証「擁壁まもるくん」を提携商品に追加することに決定しました。売主様・買主様・不動産業者様にとって安心安全な不動産取引の実現に寄与できるのではないかと考えた結果です。

ハトマーク支援機構サイトで「擁壁保証」を紹介！業務提携も

Q：これまで実施された取り組みや今後の方針をお聞かせください

2022年7月に業務提携し、当機構のホームページに日本擁壁保証協会「擁壁保証」サービスの紹介ページを設置しました。

※閲覧には、ハトサポID・パスワードが必要です。

宅建協会を通じて傘下の会員業者に提携サービス内容のご案内もしています。 全宅連が各月で発刊している会報誌「リアルパートナー」には広告を掲出いただき、約10万社の会員に配付しています。

Webセミナーも開催しました。「これだけは押さえておきたい擁壁チェックのポイントについて～擁壁付き不動産取引の実態について徹底解説！～」をテーマに、zoomでの開催でした。具体的な擁壁付き不動産取引の実態について日本擁壁保証協会の講演もありました。
このセミナーには多くの会員業者にご参加いただき、「有意義な内容であった」「もっと詳しく聞きたい」等のお声をいただいており、おかげさまで大好評でした。 今後も、ハトマークグループで開催される各種会議等さまざまな場面において日本擁壁保証協会のサービス内容等を紹介し、会員業者に擁壁保証の重要性や活用方法等について認知・理解いただけるよう案内していきたいと考えております。 

住まいや社会環境への安全面での貢献

近年、日本各地で記録的な豪雨や大規模な地震により甚大な被害が発生しています。がけ崩れや擁壁の崩落などの場面の報道を目にすることも増えていることから、擁壁の安全性に対する関心は高まっていると思われます。

消費者の皆様が安全・安心して不動産取引を行えるよう支援を行い、全国の不動産会員業者のみなさまの事業を様々な面からサポートすることで、不動産業界の発展に貢献していければと思います。

そして、今後も、売主様、買主様、会員業者の皆様が安心して不動産の取引ができるよう、擁壁保証の重要性等について認識していただくとともに、安全・安心な物件の流通の促進を図るべく、「擁壁保証」のサービスを広く案内していきたいと思います。